サプリ館の公式ブログ

個人輸入代行業者 サプリ館のブログ

睡眠薬と精神安定剤 2章

      2015/08/27

不眠の診断と治療

 

不眠の原因と種類

第1章では、不眠のさまざまなタイプ(原因や種類も含めて)を詳細に解説しましたので、本章では、タイプ別不眠の診断と治療について述べていきます。不眠の訴えは、本人の主観的な訴えをもとになされます。たとえば、家族からすれば、よく眠っているように見えても、本人がしきりに不眠を訴えることがあります。

その反対に、家族が全然眠っていない姿を見て、不眠の状態を知り、とても心配しているのに、本人はがまんして不眠を訴えないこともあります。不眠は個人個人いろいろな要因によって生じるので、一概に原因を決めつけることはできませんが、その人の不眠の原因や種類を探って診断がなされます。以下に、その原因と種類の分け方をあげます
が、詳しくは第1章で解説していますので、そちらをご覧ください。

①不眠の原因
●心理的な原因による不眠(例:悩みや心配事など)
●心の病による不眠(例:統合失調症やうつ病などのさまざまな心の病)
●身体的な原因による不眠(例:夜間の激しい痛みやかゆみなど)
●環境要因による不眠(例:騒音など)

②不眠の種類
●実際は眠っていても、「眠った気がしない」「眠っていない」と訴える(熟眠感の欠如)
●寝つきが悪い(入眠困難)
●夜中に目が覚める(中途覚醒)
●朝早く目が覚める(早朝覚醒)
などがあります。

不眠の原因と種類

不眠の原因と種類

②不眠の原因と種類についての対応

不眠が单なる心理的な原因によるものであれば、大したことはないかもしれませんが、不眠が心の病の初期症状である場合は、不眠症の治療はもちろんのこと、併せて心の病の治療を行う必要があります。
心の病の部分症状として不眠が現れている場合は、その大もとにある心の病の治療を行わない限り、一時的に不眠を治すことができたとしても、不眠が容易に再発する可能性が高いからです。

つまり、心の病による不眠の場合は、不眠よりもその元凶になっている心の病の治療に焦点がおかれることになります。
身体的な原因で不眠が起きることもあります。その際は、体の病気の治療も並行して行わないといけませんが、治療については主治医の指示に従うのがベストであることはいうまでもありません。
また、環境要因による不眠の場合は、原因が、はっきりしているわけですから、その原因を取り除くのが早道です。現実的には環境要因の改善はなかなかむずかしいことも少なくないようですが、環境の改善(寝室の防音工事など)が可能ならそれに越したことはありません。

不眠のタイプに合った睡眠薬、精神安定剤を使う

不眠の程度や状態の改善のために必要な睡眠薬や精神安定剤は医師が処方します。その際、以下に述べるように不眠のタイプに合った適切な薬剤が選択され、使用されます。

①睡眠薬や精神安定剤のあれこれ不眠症の治療に用いる睡眠薬や精神安定剤(ただし、ここでいう精神安定剤は不眠症に用いるものに限定します。その多くは抗不安薬です)には、症状に合わせて使い分けするために、いろいろな種類のものがあります。

⑴睡眠薬の分類と不眠のタイプ別による使い分け

分類 作用時間 一般名 商品名
超短時間型 3〜4時間 ゾピクロン・トリアゾラム・ゾルピデム アモバン・ハルシオン・マイスリー
短時間型 5〜6時間 ブロチゾラム・エチゾラム レンドルミン・デパス
中時間型 7〜8時間 ニトラゼパム・エスタゾラム・フルニトラゼパム ベンザリン・ネルボン・ユーロジン・ロヒプノール・サイレース
長時間型 中時間型以上 クアゼパム・フルラゼパム・ハロキサゾラム ドラール・インスミン・ベノジール・ソメリン

処方に際しては、これらの作用時間をふまえ、たとえば「寝つきが悪い人」には、超短時間型」の睡眠薬を用い、寝つきを良くする。
 早朝覚醒のように「寝つきはいいが長く眠れない人には、「中時間型」や「長時間型」の睡眠薬を用います。
「寝つきが悪く、しかも長く眠れない人」には、「超短時間型」と「中あるいは長時間型」の2種類の睡眠薬を用います。

 このように、睡眠薬は不眠症のタイプによって使い分けを行っているのです。
ただし、同じ超短時間型の睡眠薬でも、その効き目の強さは睡眠薬によって異なりますから、不眠症の強度によって使い分けています。たとえば、同じ寝つきが悪い不眠症でも、程度が軽い場合は、作用の弱い超短時間型の睡眠薬を用い、やや強めの場合は、超短時間型のなかでも作用が強めのものを用いるようにしています。
すなわち、睡眠薬の選択は、不眠症のタイプと、不眠の強さによっておのずと決定されるものなのです。

⑵精神安定剤の種類と使い分け

 ひと口に精神安定剤といってもいろいろな種類がありますが、それらは以下のように分類されています。それぞれ症状に合わせて使い分けられています。

a.抗幻覚妄想薬
b.鎮静薬
c.抗うつ薬
d.抗そう薬
e.抗不安薬

 不眠症の治療には、これらの精神安定剤が用いられることもあります。
基本的には、すでに述べた睡眠薬で不眠症に対処するのが一般的です。しかし、心の病が存在する場合や、あるいは心の病とはいえなくても、それに準じた治療を併用したほうが不眠症の治療が効率よく行えるような場合には、これ
らの精神安定剤が、状況に応じて使い分けられています。

a.抗幻覚妄想薬
抗幻覚妄想薬は、統合失調症や覚せい剤中毒の患者さんにみられる幻覚妄想に対して用いられます。これらの心の病には不眠症がかなりの高頻度でみられます。幻覚妄想が関係した不眠症には、睡眠薬では効果が乏しいことが多く、抗幻覚妄想薬を必要とすることが少なくありません。

b.鎮静薬
鎮静薬は、激しい興奮状態を引き起こしていて、同時に不眠症もみられる患者さんに用いられることがあります。このような状態の場合、睡眠薬のみでは対処しきれないことが多く、抗幻覚妄想薬と同様に、睡眠薬と鎮静薬を併用しています。
 抗幻覚妄想薬や鎮静薬を睡眠薬と併用する場合の多くは、統合失調症などの心の病があって、幻覚妄想状態や激しい興奮状態に陥っているケースです。
 通常の不眠症ではこれらの薬剤を使うことはあまりありません。

c.抗うつ薬
 最近、うつ状態やうつ病になる人が急増していますが、ほとんどのうつ病の患者さんは不眠症を伴っています。そのために、睡眠薬に抗うつ薬を併用するのは、一般的なうつ病に対する治療法といえます。
 抗うつ薬を服薬すると、睡眠薬ほどの強い眠気をもよおすわけではありませんが、ある程度は眠気が出てきます。この作用をうまく利用できれば、抗うつ薬としての治療効果だけでなく、睡眠薬代わりとして使うことも可能になります。

ただし、抗うつ薬の使用に関しては専門医の処方に従い、必ず服薬の指示を守ってください。

d.抗そう薬
抗そう薬は、激しく興奮する、そう状態を改善させるための薬です。一般的には、気分安定薬ともいわれています。そう病の患者さんの場合、興奮状態から決まった時間に眠りにつくことが困難になります。安らかな眠りにつくためには、気分の高揚や興奮している状態を抗そう薬を飲むことによって、安定させる必要があります。

e.抗不安薬
 人間は誰でも多かれ少なかえいます。そのために心のなかにら不安や葛藤が常に存在していますがまりにも不安が強い場合は、その不安が動棒やめまい、頭痛などの身体症状として出現することも少なくありません。抗不安薬は、このような不安に関連した心の病(不安障害と呼ばれる)の治療薬として用いられています。不安障害、あるいは不安障害までいかなくても、心配事があって眠れないといったことは誰でも経験があるものです。

 このようにごく軽い不眠症で、しかも心配事を抱えている心理的な不眠には、しばしば抗不安薬が用いられます。不眠のレベルが強くないときは、睡眠薬で眠れるようにするのではなく、抗不安薬のもつ眠気の作用をうまく利用して、睡眠薬代わりに使用することも少なくありません。
 抗不安薬を服薬すれば、ほぼ30分後には不安や緊張がやわらぎ、心地よくなり、自然に眠くなります。この眠気はせいぜい1〜2時間しか続きませんが、この眠気を利用して、不眠症に対処するわけです。考え方によれば、3〜4時間しか効き目がい超短時間型の睡眠薬よりも、さらに作用時の短い睡眠薬代わりのようなものです。なお、抗不安薬は、不安や悩みなどの心理的な原因による軽い不眠症には効果的ですが、少し強めの不眠症には対処できません。

このように、ひと口に精神安定剤といっても、統合失調症のような精神病レベルの不眠症に対して「強い」作用を有する抗幻覚妄想薬や鎮静薬を用いる場合もあれば、最近急増中のうつ病の治療に用いる抗うつ薬、心理的な不眠症に対して、1〜2時間の眠気をもたらす抗不安薬を利用する場合など、さまざまな用い方があります。

単に不眠症といっても、その不眠症が中心症なのか、心の病などを伴うものなのか、しっかり診断しなければなりません。
 それによって用いられる薬剤が大きく異なってくるからです。
やや専門的な話になりましたが、多少なりと剤への理解を深めることにつながれば幸いです。

②不眠の種類によって睡眠薬が変わる
 睡眠薬の種類は、先に述べた不眠の種類によって選択されます。
 睡眠薬は、不眠の症状に対して適切なものが選択されますので、ただ単に眠れないからと勝手に判断して服用しないようにしてください。以下に述べるように、いろいろな種類の不眠に対応できるよう、睡眠薬にはそれぞれの種類によって異なる作用があります。

⑴寝つきが悪い(入眠困難)
 寝つくのに時間がかかる、寝つきが悪いという「入眠困難」タイプの不眠症には、作用時間の短い「超短時間型」、あるいは「短時間作用型」の睡眠薬が適しています。寝つきが悪い場合は、睡眠導入だけをスムーズにすればよいので、作用時間の長い睡眠薬は必要ありません。
 短時間で睡眠の導入ができる、切れ味の鋭い睡眠導入剤で、しかも作用時間の短い薬を服薬すれば、寝つきはよくなりますので、その後は自然睡眠に任せれば気持ちよく眠ることができます。作用時間が短いタイプの睡眠薬は4時間前後の効果を示すものが多く、一日の睡眠を8時間として前半の4時間を睡眠薬、後半の4時間を自然睡眠で眠るということになります。

⑵夜中に目が覚める(中途覚醒)、または朝早く目が覚める(早朝覚醒)
 中途覚醒や早朝覚醒の不眠症の場合には、作用時間の比較的長いタイプの睡眠薬が適しています。寝つきはいいが、長く眠ることができなくて困っている場合は、睡眠導入剤を服薬するのではなく、ゆっくりと長く作用する「中時間型」か「長時間型」の睡眠薬が必要になります。たとえば、寝ついた後、4時間くらいしてから目が覚めて困るという場合は、作用時間が短く、効き目が4時間くらいしか続かない睡眠薬を服薬しても、期待するほどの効果が得られない可能性が強いので、6〜7時間くらいの作用時間を有する睡眠薬を使います。

⑶寝つきも悪いし(入眠困難)、途中で目が覚めたり(中途覚醒)、朝早く目が覚める(早朝覚醒)

 「寝つきが悪く」しかも「途中で目が覚めたり」「朝早く目が覚める」という人は、作用時間の短い睡眠薬で寝つきをよくし、作用時間の長い睡眠薬で長く眠ることができるように、作用時間の短いものと長いものとの2種類の睡眠薬を併用するとよいでしょう。2種類の睡眠薬を使う場合でも、医師の処方通りに用いているならば、問題はほとんどありません。
い」

睡眠薬、精神安定剤を使わない不眠症対策

日中の疲労のレベルや帰宅後の環境は個人によってかなり異なりますが、各自ができる範囲内で精神的にリラックスできる時間を設けたり、適度な運動を取り入れるなど、生活習慣を改善することで、快適な睡眠をとれるようにしましよう。
どういったやり方が、その人に合っているかは、まちまちですので、いろいろな方法を模索することをおすすめします。
快適な睡眠をとるためには、日常生活のなかに以下のような工夫を取り入れて、気分転換や心身のリフレッシュを図るのもひとつの方法といえます。

①睡眠を促すためのさまざまな工夫
就寝前の生活スタイルから、睡眠を促していく方法があります。その際、重要なのは、「精神的疲労」と「肉体的疲労」のバランス関係です。精神的ストレスで緊張状態にあると眠りにくいものですし、ほどよく運動をした日などは寝つきがよいものです。ここでは、ちょっとした工夫で、快く眠りにつけるような状態をつくっていく方法をみていきましょう。

 まず、一般的によく知られていることですが、ほどよい運動で中程度の肉体的疲労をつくり出す方法があげられます。この際、過度に疲労するような激しいスポーツなどは、あまり適当ではありません。ジョギングやウォーキング、体操、エアロビック・エクササイズなどの有酸素運動がよいでしょう。有酸素運動とは、酸素を適度にと取り込みながら、安定して長く続けることができるタイプの運動をいいます。逆に、運動の強さが本人の運動能力にとって負担になり、肺から取り込んだ酸素の供給だけでは追いつかなくなり、無酸素下でエネルギーをつくる状態を無酸素運動といいます。
 快適な睡眠を促すためには、この無酸素運動の状態にまで肉体を疲労させる必要はありませんので、適度な運動を考えましょう。

 次に、食生活ですが、睡眠に効果的であると立証されているものに、トリプトファン、カルシウム、ビタミン類などがあります。トリプトファンはアミノ酸の一種で、睡眠に関係するセロトニンという物質が体内で生成されるために重要な役割を果たす物質です。トリプトファンを多く含んだ食物としては、牛乳、チーズ、大豆、魚などがあります。
 カルシウムは精神の安定に役立つ栄養素で、牛乳、大豆、ひじき、小魚などに多く含まれます。ビタミン類では、ビタミンEやビタミンCなどが大切といわれ、玄米、大麦、レバー、野菜などに多く含まれています。
 こういった栄養素が含まれているものを積極的に食べることも重要ですが、夕食については栄養のバランスをとることに加え、なるべく寝る直前には食べないことが望まれます。アルコールに関しては、寝酒(ナイトキャップ)を習慣にしている方もいますが、原則としてやめることをおすすめします。アルコールには耐性があるので、その量がだんだん増えていってしまう危険性があります。また、アルコールをとったからといって、睡眠への効果はそれほどありませんので、眠りを促すような別の方法を考えましょう。入浴に関しては、ややぬるめの湯(38〜39度ほど)にゆっくりつかると眠りやすい状態がつくられます。熱い湯に入ると、その熱さがストレスになって血管が収縮し、血圧が上昇してしまうので、適度な温度の入浴を心がけましょう。

②睡眠環境の調整

 そのほか、快適な睡眠を得るために、睡眠環境を改善してみましょう。たとえば、寝室の騒音、温度、湿度、光などの照明、寝具などを再考してみてください。
 外の光が入ってきてしまう部屋でしたら、光が通りにくいカーテンに変えてみたり、物音が気になって眠れない場合には、防音を工夫するなど、いろいろな対応が考えられます。思わぬところに、不眠の原因も潜んでいることもあるので、白分をとりまく環境をもう一度見直してみましょう。

③睡眠に入る段階での心理状態

 また、心理的な側面も大きなウエイトを占めていることがあります。
 「眠りたい」「眠らないといけない」というように、あまりにも眠るという作業自体を意識しすぎることは避けましょう。
 たとえば、明日は朝5時に起きないといけないというときなどは、知らず知らずのうちに自分白身にプレッシャーをかけてしまい、結局、朝まで眠れなかったという経験が誰にもあるものです。眠ること自体に注意や関心が向きすぎてしまい、眠れなくなっているのです。眠るときは、ゆったりとした気持ちになるように心がけましょう。
 以上のような工夫によって睡眠薬や精神安定剤を使用せずに快い眠りが得られれば、それに越したことはありませんが、日常生活をいろいろ工夫しても、そう簡単に不眠が解決しない場合もあります。そんなときは、がまんしないで医師に相談して、あなたの症状に合う適切な睡眠薬や精神安定剤を使用してください。
 薬剤を使用するにあたっては、それらに対する正しい知識をもつことも大切です。
 のちほど、睡眠薬と精神安定剤の効くしくみや注意点などについて解説していきます。薬剤に対する理解を深めることで安心して薬剤を服用できるようになり、誤解にもとづく心配や偏見から服用を勝手にやめるようなこともなくなると思います。

眠りたいと思えば思うほど眠れなくなる
 不眠に陥っている方、今まさに不眠に陥ろうとしている方のなかに、必死で眠ろう眠ろうとする人がたくさんいます。
「今日は眠れるだろうか?それとも今日もまた眠れないのだろうか。もし眠れなかったらどうしよう・・・・・・」などと考え始めるとますます眠れなくなります。
 人間は生まれてからほとんど毎日のように眠るという作業を行っています。そのときの自分の心理状態を考えてみましょう。ふだん、何気なく眠ることが自然にできているときは、何も考えずにベッドに入っていたことが少なくないと思います。が、何か気になることがあり、それがに湧いてくると、なかなか寝つくことくなってしまうのです。
 つまり、眠るために必要な心理状態とは、「眠れるだろうか」といった心配や考えを頭から一切取り除くことです。何も考えずにボーッとすることができれば、必ず眠ることができるようになります。また、眠れない状態を「何とかしなければ・・・」
と思いつめたりせず、いい意味で開き直ることも必要です。
 逆に「今日はひと晩中起きていよう」と考えれば、眠ることへのあせりがなくなって、案外すんなりと眠りにつける場合もあります。たとえば、「今日は水を飲んではいけない」といわれたとしましょう。すると頭のなかは「今日は水を飲めない。
 ずっとがまんしないといけない」という思いにとらわれて、やたら水がほしくなります。ところが、いつでも水が飲めるということがわかっていれば、水をほしいとは思わないでしょう。それと同じで、あまり眠れないことを考えすぎないことも必要なのです。

「眠りすぎて困る」という睡眠障害もある

 本書では、睡眠障害に関する話題を論じていますが、その中心はいうまでもなく、「夜眠れない」という不眠です。
 この記事を読んでいる方の多くの方々もまた、「夜眠れない」という不眠だけが睡眠障害であると思っているのではないかと思います。
 確かに、睡眠障害の大部分は不眠ですが、「眠りすぎて困る」という睡眠障害も存在します。つまり、「眠れなくて困る」という睡眠障害もあれば、この項のタイトルに示したように、「眠りすぎて困る」という睡眠障害もあるというのが実際です。では、「眠りすぎて困る」という睡眠障害にはどういうものがあるのでしょうか。
 医学的には「過眠症」と呼ばれる病態が、「眠りすぎて困る」という睡眠障害です。わかりやすくいえば、日中であるにも関わらず、過度の眠気が襲ってきて、「物事に集中できない」などの訴えが多いようです。過眠症の症例は「夜眠れなくて困る」という不眠症に比べるととても少なく、かなりまれな病態です。
 一般に「眠れるのだからいいじゃないか」と軽く一蹴されそうな状態ですが、当人にしてみれば、かなり深刻な問題であることも少なくありません。では、その過眠症のさまざまな原因をみてみましょう。

①現実世界からの逃避としての過眠状態

ーいわゆる「引きこもり」など
 現代社会にはストレスが墓延しており、ストレスに遭遇しないで生活することは困難です。ストレスにより心を病むことも決して珍しくありません。ストレスが睡眠に影響を及ぼす場合、多くはストレスによって眠れないという不眠が誘発されます。ところが、人によってはストレスが原因で過眠状態が生じることもあります。たとえば、とても嫌なことがあり、そのことから逃避したいという衝動にかられることがあるかと思います。
 そういうとき、人によっては、自宅に引きこもりがちになり、一日の多くの時間を眠って過ごすようになってしまうことがあります。現実世界からの逃避ですが、逃避先が睡眠ということもあり得るのです。
最近、急増している「引きこもり」状態の若者のなかには、心理的なストレスからの逃避として、過眠傾向がみられるケースもしばしば存在します。

②煙眠障害としての過眠状態

睡眠障害のなかに「過眠症」と呼ばれるものがあります。代表的なものとして、「ナルコレプシー」「発性過眠症」「睡眠時無呼吸症候群に伴う傾眠向」などがあります。

a.ナルコレプシー
 日中に眠気をもよおしますが、この眠気はある期間に限定してみられるわけではなく、とても長い年月に及んで眠いという症状が続きます。眠気は10分から20分くらいの短い時間ですが、眠気の程度は耐えがたいほどのとても強いものです。そのような眠気が一日に何回も繰り返し起こることもあります。
 そして、その眠気のあとに来快感を感じることがあります。また、ナルコレプシーでは、このような過眠症状に加えて、情動脱力発作と呼ばれる症状を伴うことがあります。この発作は、笑ったり嬉しかったりなどの情動を表現する際に、全身の筋肉の緊張がなくなるという発作で、突然しゃがみ込んだり、ろれつが回らなくなったりします。もし、気になる症状がある場合は、専門医の診察を受けることをおすすめします。

b.突発性過眠症
 日中に眠気をもよおす点はナルコレプシーと同じですが、ナルコレプシーの眠気とはその特徴がかなり異なります。特発性過眠症では、かなり長い時間に及ぶ眠気がみられますが、その眠気は、ある時期に突如として発症します。一日のなかで眠気が続く時間は長いのですが、眠気の強さはナルコレプシーほど強くなく、耐えがたいほどではありません。
 また、ナルコレプシーにみられるような情動脱力発作と呼ばれる症状を伴うことはありませ。中途覚醒などの不眠も同時に現れることがあります。このような日中の眠気や中途覚醒などの睡眠障害がみられ、心配な方はナルコレプシーと同様に、専門医の診察を受けましよう。

c.睡眠時無呼吸症候群に伴う傾眠傾向第1章でもふれた睡眠時無呼吸症候群では、睡眠中に数十秒以上にわたって呼吸が止まってしまいます。このような無呼吸の状態がひと晩に30回以上みられる場合もあります。
 当人は眠っているので、自分で自分の状況を知ることは困難です。たいていの場合、いっしょに寝ている人(家族など)が発見します。呼吸をしていない姿を見てひどく驚く家族もいますが、長くても1分くらいで呼吸は復活します。
 この病態では、日中に眠気をもよおす(傾眠傾向)ことがあります。睡眠時無呼吸症候群は男性に多く、女性には少ないというデータが出ています。また、いびきをかく人ほど、この病態になりやすいという報告もあります。原因はさまざまなものが考えられますので、早めに専門医の診察を受けることをおすすめします。

睡眠時無呼吸症候群
症状:睡眠時の無呼吸、いびき、日中の傾眠傾向
起こりやすい合併症:鳩胸、漏斗胸、肺性心、知的活動の低下、突然死
年齢:乳幼児から成人まで
なりやすい人:肥満体型の人
無呼吸の状態:10秒以上の呼吸停止が1時間に5回以上、または7時間の睡眠中30回以上起こる

 

 

精神安定剤・睡眠薬のご注文は、こちら

 

 

 - 睡眠薬・精神安定剤 ,