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メタボから見た健康食品「梅干し」のマメ辞典。梅酢・甘い梅干し・減塩・赤じそ とは何か?

メタボと梅:梅干し

つい最近まで日本人の食事は、米や芋のデンプンが圧倒的に多いものでした。
江戸時代でもお正月などの「ご祝儀もの」だった梅干しです。
日常の暮らしに梅干しが浸透したのは、明治に発生したコレラが契機とか。
以来、朝一番の「お茶と梅干し」を長寿の秘訣とし、
ご飯と梅干しの組合せは、デンプンの消化を助け、
日本人の健康を支えてきました。

このページは、メタボと「梅干し」を考えます。

【梅の効用】
民間療法(代替療法)には様々あるが、生の果実を使うことはない。症状によりショウガ・ミョウバン・山椒などを混合する。ここでは、梅肉エキス、梅酒、梅酢、梅干しのいずれかを用いるものを挙げるが、用法は飲用と外用の湿布がある。
【民間療法の例】
咽喉炎・インキンタムシ・かぜ・肩こり・気管支炎・急性腸炎・下血・下痢・食中毒・神経痛・心臓炎・腎臓炎・赤痢・日射病・腫れ物・腹痛・扁桃炎・リウマチ・肋膜炎
【生のウメ おもな成分】
青梅にリンゴ酸、成熟ではクエン酸に変わる。コハク酸、酒石酸を微量に含み、βカロチン、ビタミンC,B1,B2、カルシウム、カリウム、リンなど
 

メタボにとっての「梅干し」

表示する:梅について


梅干しを食べると、口内の急激な酸性化を防ぐために唾液がたくさん出ます。 一般に、一日 1〜1.5L もの量になるそうですが、
加齢に応じて減少することや、
ストレスなどで食欲が無くなると唾液も少なくなるものです。
唾液に含まれる消化酵素で充分に消化することは、健康の秘訣です。 クエン酸は、唾液の分泌を促進し、胃での滞留時間が長くなることで、急な血糖値上昇をさける働きもあると言われます

梅干しと梅酢

梅干しは黄色く熟した梅(クエン酸が多い)を塩漬けにした果実のこと。
梅酢とは、塩付けのときに出る汁のこと、酢酸発酵でできる酢酸ではないので食酢ではありません。赤じそを入れた梅干しの梅酢で、生姜を漬けると紅生姜です。

梅干しといえば「紫蘇」が入っているものを一般には指すのですが、入れないものもあり、
塩もみした赤シソを入れたものを「シソ梅干」と言うことがあります。
入れないもは「白梅」、最近、多いですね。

甘い梅干し

甘い梅干は、干しあげてから一度脱塩します。塩を抜いた時点で梅の旨味も抜けてしまうため、蜂蜜やカツオなどの調味料や、防腐剤のビタミンCやクエン酸を加えて調整しています。 伝統製法による風味とは違うこともあります。
甘い、減塩、塩辛い、いろいろな風味で楽しめる梅干しですが、農薬を使わない梅・シソ・自然塩だけで作られた無添加の梅干しは、非常に珍しくなっています。

減塩の梅干し

従来の梅干しづくりには、果実重量で20%程度の粗塩が使われてきました。これを減塩していくと、11%前後がカビが生えない限界だそうです。
実際、産地の気候条件などで減塩梅干しの塩分は様々なものになります。昔と違い冷蔵庫で保存されることや、梅干の役割が長期保存食から健康食品へと変わったこと対応して、生産地では減塩の努力が行われています。

また、風味を優先すると、香りと酸っぱさは塩分15%前後がポイントとも言われます。
「塩抜き」は江戸時代の拷問に使われたようで、塩抜きの食事で気力を削いだそうです。
塩分は活力源ですね。減塩生活でこのようなことになっていませんか?
一方的な減塩ではなく、自分にとっての「適塩」を見つけることが良いようです。

赤紫蘇(赤ジソ)について

赤ジソ(赤紫蘇)は民間療法で次ぎのように言われています。
アトピー・じんましん・吹き出もの・利尿効果・ぜんそく・咳止め・精神安定・のぼせ・ストレス・食欲不振・ノイローゼ・神経症・強壮強制貧血・リウマチ冷え性・発汗作用・鎮静作用・解毒・抜け毛防止・シミ

特に、動脈硬化予防・冷え性・食中毒・不眠症・アトピー・アレルギー・美肌・湿疹などについては、赤じその実や葉を食べることで効果があるとされ、紫蘇葉では消化吸収を高め食欲を増進する効用があるといわれ、梅干しの「風味」づけにもなっています。
注目は、アレルギーに効果的なロズマリン酸や、抗酸化に働くアントシアニンです。
ロズマリン酸は、青ジソより赤ジソの葉の抽出液の方が効果が大きいと言われています。

赤い色が、高い抗酸化で知られるアントシアニン、ブルーベリーでおなじみですね。
ヨーロッパでは脳血管障害などの医薬品の成分にもなっています。
お寿司や天ぷらに使う青紫蘇(大葉)にはないポリフェノールです。

赤ジソを入れる、入れないでは、違う梅干しになると考えてもよいですね。
 

梅干しと日本人

梅干しの起源は平安時代と言われています。
当時は赤紫蘇を入れない白い梅干し「関東干し」(白梅)で、
赤紫蘇を加えるようになったのは江戸末期ごろと言われています。

古来、日本人にとって梅干しとは何だったのでしょう?
・塩漬けされた果実、梅以外には何があるのだろうか?
・歴史ある日本の道は全て塩の道といいます、 沿岸でつくる塩を内陸に運ぶ道です
・天日干しでつくることが多かった塩の主産地は、西日本に集まっていました
・商業都市大阪に近い和歌山で発達する梅干し、船で江戸に運ばれます
・塩分と酸味の梅干し vs 塩と酢 ..... 単純比較はできない梅干しの革命的な「風味」
梅干しの塩とクエン酸は、日本人にとっては特別な意味があったようですね。
食品がもつ「良さ」、今の私たちにとっての「良いところ」を知りたいものです。
「○○らしい」から「なるほどね!」  

和歌山県の梅の産地「みなべ町」では、梅干しを毎日1〜3個食べ、ピンク色に薄めた梅酢で「うがい」をする習慣があるといいます。これは体にやさしい知恵ですね。

梅干しの効用はハッキリしないものが多いです。
クエン酸の消化と殺菌、塩分の基礎代謝亢進。いずれも元気の元です。
下記は梅干しの有効成分を解明しようとする報告の一部です。参考にしましょう。
 

梅干しの効用

  • 梅干し:一般に言われている効果

    殺菌・解毒 食欲増進 疲労回復 内臓強化 血液浄化 ホルモンバランスを保つ 動脈硬化の予防 体力増強
  • 梅干しの効果 1 抗菌成分が感染や食中毒から守る

    梅には、抗菌成分シリンガレシノール(梅リグナン)というポリフェノールが含まれ、細菌感染や繁殖を防止します。
    ・ インフルエンザや食中毒などの細菌感染を予防
    ・カゼやインフルエンザで併発しやすい肺炎などの細菌活動を抑制
    ・胃がんの発症原因となるピロリ菌の活動・増殖も抑制するとされる
  • 梅干しの効果 2 血圧の降圧作用、アンギオテンシンIIをブロック?

    血圧の上昇にアンギオテンシンII(昇圧作用がある)というホルモンが大きく関与していると言われています。 マウス実験で、梅干しにアンギオテUンシンの活性化を80〜90%に抑える働きがあることが確認されたとされ、血圧上昇に伴う動脈硬化の予防が期待されています。
    (ブロックなのか、ACE酵素阻害なのか、両方の記事がある)
  • 梅干しの効果 3 抗酸化作用

    リオニレシノールと呼ばれるポリフェノールが含まれていることが近畿大学農学部、吉栖肇先生らの研究で明らかにされてという。ポリフェノールということで、動脈硬化の予防に期待があるようです。
  • 梅干しの効果 4 血糖値を下げる

    梅肉エキス入りの飼料を使ったラット実験で、血糖値が正常範囲の数値であったことから、血糖値を下げる効果のあることが推測されという。 梅肉エキスと梅干しに効果が期待されているようです。
  • 梅干しの効果 5 クエン酸の効用

    クエン酸やリンゴ酸など8種類ものの有機酸を含むと言われる梅干、クエン酸による効用が様々に言われています。血液サラサラ、カルシウム吸収、疲労回復 .....

梅の豆知識

梅の英名は『ムメ・ジャパニーズ・アプリコット』、アンズ(アプリコット)やスモモ、
さらにはアーモンドや桃と同じ「バラ科」の植物です。

これだけで、メタボには「ヨダレ」が出るかも? カリウムも多い食品です。
しかし、梅の実は「生食」することはありません。
国内では、梅肉エキス、梅干し、梅酢、梅酒、烏梅(うばい)などに加工し、
その薬効を利用しています。

  • 梅肉エキスは、青梅をすり下ろし煮詰めたもの。(塩分抜きです)
  • 梅干しは、成熟した実を塩漬にしたもの。
  • 梅酢は、梅干しをつくったときの「汁」。
  • 梅酒は、青梅の成分を氷砂糖の作用でアルコールに溶かし出したもの。
  • 烏梅は、青梅を薫蒸したもの、真っ黒。塩分を加えない薬用です。
    ・・・・・・・・・・
  • 薬用は梅核、白梅、鳥梅の三種ですが、日本では烏梅(ウバイ)のみを利用。
  • 梅核は種のこと。種には青酸配糖体のアミグダリンを含みます。
      (アミグダリンはバラ科の植物に多く、生食では腹痛の原因となることも)
  • 白梅も梅干しのこと。「赤じそ」も漬け込む梅干しがあるため、区別する。
    ・・・・・・・・・・
  • 未熟な青梅にはリンゴ酸が豊富、黄色から赤く熟すとクエン酸に変わります。
  • 青梅を加熱する梅肉エキスだけにムメフラールが含まれています。
  • 梅酢の酸っぱさは、おもにクエン酸です。酢酸発酵をしていないため、
    JASでは梅酢を食酢には含めません。

食用梅の品種

ウメは古来より、食用、薬用、染織用としての有用樹木として大切にされてきました。
梅の花を楽しむ梅林、実は薬草園として造られたもので、また引き締まった木質は櫛や床柱などにも使われてきました。

日本人に馴染みの深い梅には、花梅(はなうめ)と実梅(みうめ)という分け方があります。
食材のウメは実梅と呼ばれるもので、果皮を薄く、果肉を厚く、香りを豊かに、など様々に品種改良が行われています。 実梅の品種は、全国で100種ほどあるといわれていますが、全国的に栽培されている品種はなく、土地柄に合わせたものとなっています。

全国ブランドとも言える品種を挙げてみましょう。
「生産地と品種名が一致しないこともあり」、ビックリです。

  • 関東地方の「玉英」「白加賀」「養老」
  • 北陸地方の「藤五郎」「藤之梅」「紅映」「剣先」
  • 東北地方の「豊後」「高田梅」
  • 出荷量が多い紀州和歌山では、「古城」「南高」
     
 

酢とは

ビンの裏側に貼ってある品質表示ラベル。 項目の最初にある「品名」欄、 ここには、純米酢と書かれていたり、穀物酢となっていたりします。 JASでは酢のことを食酢といいます。業務用や工業用では酢酸ともいいます。

お酢と健康

お酢についての健康効果、アレコレ。 古来から利用されてきたお酢は、健康によいとされる多くの効果があります。 このページでは、一般に言われる健康にまつわる効果を掲載しています。

メタボと黒周

黒酢。ここでは壺酢とも言われる鹿児島県産の黒酢とメタボリックシンドロームのことを掲載。 黒酢にあるアミノ酸が大きな働きをしてくれます。 メタボ対策で話題になる肥満・高血糖、インスリンの働き、そして高血圧・心血管疾患。糖尿病。

ダイエットと黒酢

黒酢に含まれる酢酸とアミノ酸が協働でダイエットに効果。 リンゴ酢との関係はどうでしょうか? 黒酢に含まれるアミノ酸が、脂肪分解を刺激し、 分解された脂肪をエネルギー生産現場(クエン酸回路)に送り、さらにクエン酸回路自体の活性化に働いています。

クエン酸とは

クエン酸はお酢に含まれる有機酸の1つで、特に果実酢に多く含まれています。 また、酢酸は体内でクエン酸に変わります。 クエン酸(くえんさん、枸櫞酸、citric acid)は、 柑橘類などに含まれる有機化合物で、ヒドロキシ酸のひとつ。

米酢(よねず)

米酢はコメの甘みとうま味が生きているまろやかな味わいのある酢です。ピュアな味わいは和風料理を中心に、酢の物、合わせ酢、ドレッシング、マリネなど幅広く利用され、お酢そのものの味を楽しむことができます。 このページでは、米酢のマメ知識や商品例を掲載しています。

黒酢(黒玄米酢)

JASでは醸造酢の穀物酢に米黒酢として分類され、 鹿児島県福山町近辺で造られる酢を特に黒酢(壷酢)と呼びます。 このページでは、黒酢のマメ知識や鹿児島県産の黒酢を原材料にする商品例を掲載しています。

もろみ酢

JASでは、もろみ酢は食酢として分類されていません。 これは、 もろみ酢が他の食酢(米酢、黒酢、りんご酢)などと違い、 製造過程で酢酸発酵をしていないからです。

減塩のマメ知識

ミネラル分を含んだ「塩」を、お酢と組み合わせて、毎日の食事で利用することはよい方法です。 お酢に含まれる酢酸にはミネラルのキレート作用があります。

香醋

香酢(香醋)は中国のお酢。 もち米を主原料にし、JASには含まれていませんが、日本では黒酢(壺酢)がもっとも近い。 香酢の加熱調理でも失わない「香り」と「コク」は、

りんご酢

甘くさわやかな香りとすっきりとした酸味が特徴のりんご酢。 リンゴの生産が世界第二位のアメリカでは、お酢といえば「りんご酢」を指すことが多く、自然食品の1つとして親しまれています。

ワインビネガー

ASではブドウ酢に分類されるワインビネガー、その楽しみは、 ワインの栄養とビネガーの有機酸、ワインがもっている風味が活きています。

梅(ウメ)

つい最近まで日本人の食事は、米や芋のデンプンが圧倒的に多いものでした。 江戸時代でもお正月などの「ご祝儀もの」だった梅干しです。 日常の暮らしに急拡大したのは、明治に発生したコレラが契機とか。

モルトビネガー 大麦

日本人には馴染みが薄い大麦酢ですが、最近の研究で、肝臓を正常化する働きが分かり、
心血管疾患系の生活習慣病予防に、大麦酢の効果が見直されています。

 

 

 

 

 
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